第十八話 ヘアアクセサリー

ヘアアクセサリーが好きです。

 

 

「アクセサリー」で書こうかなと思ったのですが、髪飾りだけに絞ってもかなり書くことがありそうですし、後々のネタ切れが怖いので今回は頭に限ります。じきに他のアクセサリーについても書くことになるでしょう。

 

ヘアアクセに目覚めたのは中1か中2の頃です。前にもこのブログに登場した友人(可愛いって言われるのって困らない? って言ってきた彼女です)に「ヘアアクセがダサい」と言われたのがきっかけでした。思ったことをズバッと言うタイプの人で、そういうことも普通に言ってきたわけです。それでヘアアクセを見繕ってもらうことになりました。それ以来かなりの額を(しかも1つの店に)貢ぎました。中高の間でその店のスタンプカード(10000円でいっぱいになります)が3枚目に突入していたので、月2000円そこらの小遣いで頑張っていた身としては大分買ったと思います。もちろんその店ではイヤリングやネックレスも買ったし、友人へのプレゼントもよくその店で買ったので、自分の頭につけるものとなるとそこまでの額ではないと思いますが、まあよく買ったものです。売っていたのはアクセサリーの種類に限らず大体1つ1000円から2000円くらいまでのものがほとんどでした。

 

ヘアアクセで私が好きなのはキラキラしたものでした。シュシュなどの布地のものを自分で買うことはなく、とにかくビジューが綺麗にデザインされているものを選んでいました。よく買ったのは大きめの四角いクリップです。髪を下ろして脇につけることもなくはなかったのですが、だんだん髪が伸びてきたので結んでからゴムの上につけることが増えました。バナナクリップも買ったことがありますが、髪が多すぎたのか縦に留まってくれず、どんどんずれて横向きになるようになったので愛用はしていませんでした。アメピンは地味なのとつけるのが難しいのとで買いませんでした。またコンチョポニーは「ゴムが伸びたらダメになるじゃん……」ということで買いませんでした。カチューシャも買いましたが、単純に似合いませんでした。無念。こうして見るとかなり種類を選んでいたことが分かります。大きいクリップでも先細りタイプのものはゴムの上からつけるのはおかしいと思っていたので、土台部分が四角い形のものを選ばなければなりません。ここまで形に色々な指定があって、なおかつデザインにも注文が多いのですから、行くたびに良いものが見つかるというわけではありませんでした。それでも、「これだ!」と思うものが見つかった時の喜びは大変なものです。

 

珍しい形のアクセサリーで思い出深いのはくるくるして入れるやつです。正式な名前が分からない(というよりおそらくまだ定まっていない)のですが、小さな飾りの下に蚊取り線香のような形の金属の丈夫なワイヤーがついていて、まとまっている髪の上に押し当ててくるくる回すとそのままそこに引っかかる、というものです。その小さい飾りがいくつか(大体5〜6個)セットになっていて、主にはパーティー時のまとめ髪に使われるものだったでしょう。それを買った時の私はもう大分髪が長くなっていたので、後ろで一旦くくってから三つ編みにして先をもう一度留め、三つ編みを前に垂らしてそこにその飾りをつけました。長い三つ編みに飾りを散らした髪型がラプンツェルのようだったので結構気に入っていましたね。やや面倒だったこともありそんなに頻繁にはやりませんでしたが、かなり派手で目立つ髪型でした。

 

「髪飾り時代」の終焉は2段階で訪れました。まず1段階目は私のことをとても慕ってくれていた後輩さんがシュシュをプレゼントしてくれたことです。後輩さんには学校でしょっちゅう会うので、つけているところを見てもらうのが良かろう、ということで学校にはほとんど毎日シュシュをつけていくようになりました。こうなると新しいヘアアクセを買う意味があまりありません。休日に出かける用もそんなになかったですしね。

 

もう1段階は私が髪を切ったことです。高2の冬に結べないくらい短く切って今に至りますが、その髪型になったことでほとんどの髪飾りが使えなくなりました。めげずに今度は脇につけるために先細りタイプのクリップを買ったのですが、髪が他のところで留まっていないので髪の重みに負けてずれてしまうことが多く、そのうち何もつけなくなりました。側面にクリップつけるの結構痛いしね。

 

そういうわけで今では髪に何もつけなくなった私ですが、いまだにアクセサリー店に行くとヘアアクセのコーナーに寄ってしまいます。「ここらへんのもの全部つけられないんだよなあ」と思うとやはり寂しい気持ちになりますね。なんか女を捨てたような気持ちになります。短い髪は気に入ってるんだけど。例の店は今でも贔屓にしていてネックレスやイヤリングを買いますが、同じショッピングモールに似たような店がもう1軒入ったことでそちらでも買うようになりました。昔はほぼ唯一のお小遣いの使い道だった店ですが、私の髪が短くなったことといい、時代は変わるものですね。そして家にはもうつけられなくなった綺麗なヘアアクセが山積みになっています。きっともうつけることはないのでしょう。寂しいなあ。

 

 

それではまた。